株式会社アクセルファクターは、2018年10月に設立されたファクタリング会社です。
同社の「アクセルファクター」は、30万円から1億円まで幅広い金額の売上債権の買取に対応しています。
売上債権の金額を理由に、ほかのファクタリング会社に断られた事業者でも、利用を考えてみる価値があるのではないでしょうか。
その基本情報・特色・利用上の注意点などについて詳しく紹介します。
アクセルファクターとは?
「アクセルファクター」は、幅広い売上債権額への対応以外にも、原則即日入金など審査結果が出るまでの時間を大幅に減らせるなどの点が、ほかのファクタリングと比較した場合のメリットとされています。
2022年までの売上債権買取申込額は300億円。
利用件数は、1年当たり3,000件を超えるようになったそうです。
サービスを提供する株式会社アクセルファクターの基本情報
公式HP上に記載の東京本社所在地は、JR山手線・高田馬場駅から数百メートルの場所です。
東京本社のほかにも、仙台市・名古屋市・大阪市に営業所があるようです。
仙台営業所と名古屋営業所の開設は2020年5月、大阪営業所の開設は2022年1月でした。
アクセルファクターが対応しているファクタリングの種類
いくつかあるファクタリングの中でどれに対応しているのかについて、公式HP上では「幅広い種類のファクタリングに対応」としているのみです。
「取り扱いの無いファクタリング」という表現もあることから、すべてのファクタリングに対応していないことは確かでしょう。
ただ、その場合には、ベストマッチするファクタリングを相談時に紹介してくれるそうです。
相談を呼びかける箇所は、これ以外にも見られます。
なお、買取型のファクタリングを2者間ファクタリングと3者間ファクタリングに分ける場合があり、これらを利用する際のことについては、はっきりとした記載があります。
アクセルファクター利用の流れ
アクセルファクターの利用の流れは、2者間ファクタリングか3者間ファクタリングかで異なるようです。
利用の流れについて説明しているページでは、一般的なファクタリング取引のこれら2つを例に挙げて説明しています。
2者間ファクタリングの流れ
3者間ファクタリングの場合とは違い、売掛先への通知や承諾の必要がありません。
さらに、何らかの理由で手続きの進行に遅れが生じなければ、最短即日での資金提供が可能であると同社ではしています。
次の図は、同社2者間ファクタリングの流れを表しています。
3者間ファクタリングの流れ
次の図は、同社3者間ファクタリングの流れを表しています。
3者間ファクタリングで債権譲渡登記をしないのには理由があります。
ファクタリング会社が、債務者(ファクタリング利用者)以外の第三者への対抗要件に備える必要がないためです。
つまり、2者間ファクタリングで債権譲渡登記をするのは、二重譲渡の防止などが目的です。
3者間ファクタリングで、売掛先への通知や承諾が必要なのは無論でしょう。
申込書への記入事項
1.お申し込み”では、申込書に以下のような事項の記入が求められます。
・アクセルファクターを利用する企業の情報(会社名・所在地・代表者名・電話番号・従業員数・事業内容・設立年月日など)
・取引に関わる事項(ファクタリングで希望する金額・連絡可能な手段や時間帯・希望する決済日など)
・財務状況(金融機関からの借入金の存在と返済状況・税金や保険料の支払い状況)
アクセルファクターの利用に必要な書類
2.必要書類のご提出”では、必ず提出を求められる書類と、必要なときだけ提出する書類の2種類があるようです。
売掛金が確認できる書類(請求書等)
買取対象の債権金額や存在を確認するために、以下の書類が必要です。
- 請求書
- 注文書
- 取引の根拠となる基本契約書・請負契約書・業務委託契約書など
入金が確認できる預金通帳
事業で利用している通帳です。
取引先との取引履歴が長いほど、売掛金などの貸倒リスクは低下します。
取引履歴の長いことが確認できれば、アクセルファクター利用者にメリットのある対応を可能とできるようです。
例えば、手数料を下げたり、入金予定日が半年先に設定されている売上債権でも買取できたりすることなどがメリットです。
直近の確定申告書(所得税又は法人税)
アクセルファクターの利用者が法人のときには法人税確定申告書(直近)、個人事業主のときには所得税確定申告書(直近)の提出を求めています。
利用者本人と所有する売上債権総額、さらには売掛金などの支払い義務を負っている債務者側の事業規模を確認するためで、売上の状況確認が目的ではないようです。
しかし、設立から日が浅く、申告実績のない事業者がこれらの書類を用意することは難しいでしょう。
そういった場合でも、利用者との相談により解決策を考えるそうです。
代表者様の身分証明書
第三者による成り代わりに備えて、アクセルファクター利用事業者の“代表者”本人を確認します。
代表者の身分証明書として原則的に求めているのは、顔写真つきの運転免許証やパスポートなどです。
これらの身分証明書であれば、1点で済みます。
顔自身入りの身分証明書がないときには、保険証と公共料金の領収書1点で申し込みが可能なようです。
必要に応じてご用意いただく書類
会社の実印か個人の実印でなつ印し、それらの印鑑証明書も提出しなければなりません。
印鑑証明書はファクタリング契約日から、3か月以内に発行されたものに限ります。
そのほかの確認事項
印鑑証明書の取得に、時間を要する場合も考えられるでしょう。
そういった場合にも後日の提出を受け付けるなど、利用者との相談により柔軟な対応が可能であるともしています。
アクセルファクターの特徴5つ
株式会社アクセルファクターは、次の計5つを挙げています。
- 安心できる安全なファクタリング取引
- 利用者が現金を手にするまでのスピードが圧倒的
- 審査の柔軟性
- 高額債権への対応
- 少額債権への対応
安心できる安全なファクタリング取引
安心できる理由として、株式会社アクセルファクターは以下の3つを挙げています。
安価なコスト
ほかのファクタリング会社と比べた場合、ファクタリングにかかる費用を3割~5割削減可能ともしています。
そこまでできた理由も、2つ挙げています。
利用者から好評なこととオンライン取引への対応です。
ノンリコース
ノンリコースは、日本のファクタリング会社が原則的に採用しているファクタリング契約の方式です。
株式会社アクセルファクターは、扱うすべての取引がノンリコースとしています。
安心の計画立案
経営コンサルタント業務もしているという株式会社アクセルファクターは、無理のない安心のプランニングを利用者に提案することができるようです。
ファクタリングという手段が同社の利用者には適していないと考えた場合、無理強いをしてまでファクタリング契約を結ぶことはないとしています。
利用者が現金を手にするまでのスピードが圧倒的
即日振込を原則としているアクセルファクターは、利用者の50%以上に即日の資金振込を実現しているとのことです。
また、個人事業主の利用は受け付けるものの、審査に時間がかかるファクタリング会社もある中、個人事業主でも即日対応を原則としています。
利用者には非常に助かるスピード振込を、次の2つで実践しています。
- オンライン契約
本社や3か所の営業所までの所要時間を削減できます。
- 必要書類への対応の柔軟性
エビデンス書類をできるだけ簡素にし、利用者が用意できない書類がある場合には代替書類をただちに案内します。
必要書類への対応の柔軟性については各スタッフの意識が高く、ほかのファクタリング会社にはない優位性であるとしています。
審査の柔軟性
ほかのファクタリング会社では断られるようなケースでも、柔軟な審査で対応できるということです。
ネット銀行の通帳原本がない場合・債権の実在性が不明の場合・税金滞納中の場合という過去の事例を3つ紹介。
それぞれを、代わりの書類(取引基本契約書と注文書の控え)・調査の実施・過去の業績の総合的な判断などで乗り切ったとしています。
高額債権への対応
債権額が大きいほど対応可能なファクタリング会社が減っていくそうです。
その理由として、次の詐欺リスク2つの可能性を同社は挙げています。
- 架空債権
- 二重譲渡
そのため、額の大きな資金の調達には向かないと考える経営者が多いようです。
また、債権額が大きくなれば、ファクタリング会社側の利益が大きくなるという考え方の同社は、むしろ手数料を下げるとしています。
加えて、買取金額の上限設定もしていないようです。
少額債権への対応
100万円以下の債権を買取の対象とはしないファクタリング会社が存在するそうです。
同社では、高額債権の買取時には手数料を下げる一方、少額債権の買取時に手数料を上げはしないとしています。
また、少額債権の買取を拒むファクタリング会社が多い理由として、以下2つを挙げています。
1つ目は、ファクタリング取引にかかる手間の大きさが、債権額の大きさとは無関係なことだそうです。
2つ目の理由は、それと関係があります。
債権額が小さいと、そのファクタリング取引からは利益が出せなくなるそうです。
その状況下でも、買取の下限額を30万円に設定できるとのことです。
ただし、そこまで下げられる理由については、明らかにしていません。
アクセルファクターを利用する際の留意点
アクセルファクターを利用する際には、以下の点を留意いただけましたらと思います。
以下に紹介します。
詳しい説明がない点は事前の確認が必要
詳しく言及していない事項もありますので、そういうところは取引に当たって、アクセルファクターに直接確認する必要がありそうです。
手数料が10%~20%
株式会社アクセルファクターは、“10%~20%”を2者間ファクタリングの手数料相場としていますが、実際の相場は10%~30%ではないかと思われます。
アクセルファクターの手数料がどの程度なのか、事前確認した方が良いでしょう。
まとめ
株式会社アクセルファクターの公式HPは、“安心”であることを前面に押し出しているのが特徴です。
また、情報量も非常に豊富です。
しかし、詳しく言及することなく、同社への相談を求める箇所も見受けられます。
相談は無料ですが、しっかりと考えた後に問い合わせメールの送信や電話(フリーダイヤル)をするのがおすすめです。